レバレッジバランスファンドとは
リスクを抑えてリターンを最大化するために、債券等にレバレッジをかけたバランスファンドのことを、レバレッジバランスファンドと言う。
グロ3、グロ55、USA360、ウルバラなどを目にしたことがある人も多いかもしれないが、これらのバランスファンドの総称だ。
レバレッジバランスファンドの騰落率(リターン比率)をグラフ化してみたので、レポしたいと思う。
比較銘柄の解説
比較対象のレバレッジバランスファンドの簡単な解説を記す。
グロ3
正式名称:グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)
構成比率:株式 60%、REIT 40%、債券 200%
信託報酬:0.484%
レバレッジバランスファンドの中では、REITを含むことが特徴。高度に分散しているため、経済ショック時のドローダウンが抑えられリスクを低減し、レバレッジをかけた債券のリターンを安定的に享受できるバランスファンドだ。信託報酬も安い。
USA360
正式名称:楽天・米国レバレッジバランス・ファンド
構成比率:米国株式 90%、米国債券 270%
信託報酬:0.4945%
米国に特化している。米国の将来の発展に確信を持っている人は、迷わずUSA360だ。
「米国株式」+「レバレッジをかけた米国債券」という、至ってシンプルな構成。そのため、信託報酬もそこそも安い。
米国経済の発展の恩恵をガッツリ享受できるファンド。
ウルバラ
正式名称:ウルトラバランス 世界株式
構成比率:株式 80%、債券 175%、金 35%
信託報酬:0.743%
「世界株式」、「米国・仏国・日本の国債」、「金」のバランスファンド。
金が入っているのが特徴的。
金が入っているので、株が下がる局面での防御力が無敵と言われている。とても安定したバランスファンドだ。
中長期の保有にはあまり向かないが、定年が近い等の数年でEXITする計画がある場合は、ドローダウンが少ないのでオススメだ。
米国3倍4資産リスク分散ファンド
正式名称:米国3倍4資産リスク分散ファンド(年2回決算)
構成比率:動的変動(リスク割合が均等となるように市場環境に合わせて変動)
信託報酬:1.1275%
資産配分比率を動的に変動させるバランスファンド。もうほとんどアクティブファンドだ。(というかアクティブファンドか)
比較対象として面白いので入れてみた。信託報酬は高め。
USブレイン5
正式名称:米国分散投資戦略ファンド(5倍コース)
構成比率:米国株式 4.4%、米国REIT 40.7%、米国債券 423.6%、コモディティ 31.4%
信託報酬:1.1825%
米国に特化したファンド。米国の株式・債券・REIT・コモディティ(原油・プラチナ・穀類等)に分散している。
USA360は株式・債券だけなのに対し、REIT・コモディティにも分散しているのが特徴。そして、レバレッジの比率が5倍と大きい。
グロ55との比較に今後出てくる可能性が高い。
レバレッジバランスファンドの騰落率比較
USA360が登場した2020年11月5日からの3ヶ月について、各レバレッジバランスファンドの騰落率(値上がり率)を比較してみる。
ベンチマークとして、Slim S&P500(S&P500のインデックスファンド)も記載する。
USA360がダントツの一位であることが分かる。
ちなみに、2020年1月末〜2月上は、新型肺炎(コロナウィルス)によるコロナショックにより、株価はプチ下落した。
S&P500は、基準価格がそれなりに下落している様子が見て取れるが、レバレッジバランスファンドはほぼ無傷であることが見て取れる。
レバレッジバランスファンドのコンセプトである「株式よりもリスクを低減し、株式と同等以上のリターンを」という目標を達成しているように見える。
(リーマンショック級の大暴落が来た時に、どのような挙動を示すか楽しみだ)
この時期は、米国の株価・債券が調子が良いので、USA360のリターンが大きい。
そして、この先も経済は米国を中心に回っていくだろうから、USA360を買っておくと間違いないように思う。
一方で、5chでは人気のグロ3は、REITの不振から伸び悩んでいる。
ただ、グロ3は、株・債券・REITと分散しており、株・債券は全世界に分散しているので、中長期の期間で見ると、リターンは大きくなる期待が大きい。
ということで、私は、グロ3、USA360、Slim SP500の3つの銘柄を保有している。
10年〜20年後が楽しみだ。
今後も、継続してレポしていこうと思う。
コロナショックを経た騰落率比較
コロナ禍で大暴落した株価。インデックスファンドも、当然大暴落した。
そんな中、レバレッジバランスファンドは、大暴落を乗り切れたのか!?コロナ禍を経験した今、その後どのような騰落率になったのか、比較したいと思う。
上記グラフは、2019年11月から、2021年1月までのレバレッジバランスファンドを含む5銘柄の騰落率の比較だ。
比較対象は、下記5銘柄だ。
・赤色:SP500:楽天全米株式インデックス(ベンチマーク用)
・緑色:USA360
・紫色:ウルバラ
・青色:グロ3
・橙色:グロ5
コロナショックで最も落ち込んだ銘柄
コロナショックで最も落ち込んだ銘柄は、「グロ5」だ。
グロ5:グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)は、レバレッジを高くかけている分、やはり大暴落には弱く、-40.07%まで暴落した。
グロ5は、株の暴落を和らげるために、債権や金などの商材が入っているが、やはりレバレッジを高くかけている分、暴落市場は少しリスクが高いことが裏付けられる結果となった。
コロナショックで最も値下がりしなかった銘柄
コロナショックで最も値下がりしなかった銘柄は、「USA360」だ。
なんと、驚異の-12.61%しか値下がりしなかった。さすがUSA360だ。
(-40.07%も下げたグロ5とは対照的)
やはり米国はインデックスファンドに投資する人が多いため、株が下がる局面では、国民が瀕死になってしまうため、金融政策が取られることもあり、米国株式+米国債権(レバレッジ)の組み合わせである、USA360は強い。
米国一強と言っても過言ではない。
USA360を選んでおけば、グローバルに分散する必要は無いのではないか?と思う。
コロナショックを経て、最も値上がりした銘柄
コロナショックを経て、最も値上がりした銘柄は、「USA360」だった。
わずか1年で、なんと驚異の「42.25%」も値上がりした。
とんでもないことだ。
コロナショックの大暴落の局面で、最も値下がりせず、コロナショック後も着々と値上がりを続け、No.1の値上がり率となった。
安定&値上がりTOPということで、ローリスク・ハイリターンという理想的な銘柄だ。
コロナショックを経験する前に書いた記事だが、USA360は最善の選択肢だと思う。
(まぁ、私は何を狂ったか、グロ3をたくさん買い込んでしまったのですがね…)
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