Panasonicコーヒーメーカーのミルが爆音で止まらなくなったので自分で修理してみた(NC-A56)

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PanasonicのコーヒーメーカーNC-A56は名機である。

過程で簡単に喫茶店の味が楽しめると、Web上でも評判のコーヒーメーカーだ。

私も長らくこのコーヒーメーカーを愛用してきた。

味も香りも美味しいし、ボタン一つで簡単だし、ミルの自動洗浄機能も付いており、お手入れも楽々である。そんなところが気に入っている。

だがしかし!
ついに故障してしまった。

ミル(グラインダー)が爆音となる故障だ。

[故障の症状]
ミルの音が異常なまでに大きい時がある(異音&爆音)
 正常時の音:ウィーン、ガリガリガイガリ
 異常時の音:ギュウィーーーーーーーーーーー(高音&爆音)
ミルが爆音異常のときは、待っていてもミルが自動でSTOPしない
手動で保温取消ボタンを押下し、再度初めからSTARTし直すと直ることがある

こんな具合に、ミルが爆音になり、自動では止まらなくなる故障だ。

Webで同じ症状の人がいないか検索して調べてみたところ、3年以上使い続けると、同様の症状になる人がけっこう多くいるらしいことが分かった。

同様の故障が顕在化したユーザは、新しいコーヒーメーカーに買い換えるか、モーターユニットを購入して交換する(部品代で4千円くらい?)人が多いようだ。


私は技術者の端くれなので、「故障」=「自分で修理できるかトライしてみる」という性質を持った特殊な者である。
ということで、自力で修理できないか、チャレンジしてみることにした。

Panasonicコーヒーメーカーを分解してみる

まずは、分解しないことには、始まらない。

NC-A56を分解してみることにした。
(NC-A55やNC-A57も、おそらく同様の構造なので、同じ用に分解することができると思う。))

ミルのドームを開くと、さっそくプラスネジの頭がコンニチハする。

そうなのだ。NC-A56は簡単に分解することができる。

NC-A56分解

プラスドライバーを使用して、たった7本くらいプラスネジを外すだけで、ミル部分の分解をすることができる

拍子抜けするくらい簡単だ。

ミルを覆っているプラスチックのカバーを外すと、こんな感じでモーターユニットとご対面することができる。

NC-A56分解

長年使っている割に、内部はキレイだった。

さすがPanasonic、設計が秀逸なのだろう。
コーヒー豆のカスが溜まりそうだし、水を沸騰させるので水分が付着して錆びそうなのに、きちんと構造設計されているようで、きちんと予防されているようだ。
おかでげ、キレイなものだ。

故障部分の特定


モーターユニットを取り外すと、ミルのブレード(プロペラ)をミル(見る)ことができる。

NC-A56の分解

このように、このプロペラが回転し、下部のメッシュフィルターとの間でコーヒー豆を粉砕する仕組みになっているようだ。
所謂、プロペラ式ブレードグラインダーだ。

エスプレッソに凝っていた時に、デロンギ(DeLonghi)のKG364Jというコーン式カッターのコーヒーグラインダーを使っていたが、これに比べると豆の均一性等の観点で劣るが、それでも十分においしいコーヒーを淹れてくれた。

少し話が横道にそれてしまったが、このプロペラを試しに手で回してみると、とんでもないくらい重いのである。
思いという表現は分かりづらいかもしれないので言い換えると、回転の抵抗が大きく、非常に回転しづらい状態になっていた。

手動でモーターを回転させながら、どの部分がモーター回転の抵抗になっているのか確認していくと、どうやらモーターのブラシ部分が怪しいことが分かった。

NC-A56の分解(モーターユニット)

モーターのブラシとは、コイルに電流を流すために回転する金属部分と接触させるための接点部分を言う。
もう少し詳しく言うと、コイルに電流を流すために整流子というモーター内部の回転する金属部分と、電極(回転しない金属)を接触させて電流を流す訳だが、この電極の整流子と接触する貴金属端子、若しくは、カーボン端子の部分をブラシという。

ブラシ付きモーターというやつだ。
Panasonicのコーヒーメーカーは、けっこう立派な(=大きい)ブラシ付きモーターを使っていることが分かった。
コーヒー豆をパワフルに粉砕することができるようにこだわっている感じがする。

トランジスタ等の電流スイッチによりモーターを回転させるブラシレスモーターと異なり、ブラシ付きモーターは、電流回路がシンプルなため、構造が簡単で安価に実現できることから、多くのシーンで使用されるモーターだ。

ブラシ付きモーターは安価で良いのだが、ブラシが磨耗することで故障しやすいというデメリットを有する。

実際、このブラシ部分を見ると、黒く焦げたような跡があることが判明した。
焼け付きを起こしてしまっていたようである。

故障修理(ブラシの清掃+グリスアップ)


故障部分がモーターのブラシ部分であることが特定できたので、まずは焼け付いた焦げを落とすために、綿棒にサラダ油を浸して、優しくブラシ部分をキレイに掃除した(下図の青い円の部分がブラシ)

NC-A56のモーターブラシをグリスアップ

続いて、サラダ油を新しい綿棒で拭き取る
(サラダ油は絶縁体なので、電極から整流子に電流が流れなくなってしまうため)

キレイに掃除した後、プロペラを回してみると、回転の抵抗はかなり低減され、スムーズに回転するようになった。
これは期待できる。

そして、潤滑油と今後の錆防止のために、このブログで度々登場する頻出アイテムである接点復活剤をブラシに塗布する。

ここで注意だが、普通のオイル(油)やグリスだと絶縁体なので良くない

ブラシ部分には接点復活剤が良いだろう。
(なお、KURE556等の潤滑油は接点復活剤としてもある程度は使用できるらしい。ただ、匂いが強いので、コーヒーなどの食品用機器にはあまり向かないと思います)

修理メンテナンスの結果

モーターブラシの清掃+接点復活剤を塗布したことにより、バッチリ直った

むしろ、購入時よりもミルのモーター音が小さくなったかもしれない

それくらい、効果てきめんだった。


モーターユニットの交換部品は、Panasonic ACA75-1428K0という型番の部品として売られている。
だいたい4千円くらいだろうか。

ACA75-1428KO

ブラシが摩耗してしまえば、モーターユニットごと交換しなければならないが、単なる焼付きであれば、モーターブラシの清掃+接点復活剤を塗布することでとりあえず修理することが可能だ。

交換部品も安いし、Panasonicは良心的だなぁと思う。

こんなに簡単に修理できて、しかも交換部品も安いので、コーヒーメーカーを新しく買い替える機会はあまり無いような気がする。
これで良いのかPanasonicという感じだが、顧客思いの良いメーカーなんだと思う。

今回は無料で修理することができたので、これでまた、お気に入りのNC-A56を長く使い続けることになると思う。
今後何年このNC-A56と一緒に生活を共にすることになるのだろう。楽しみだ。

番外編:フィルター交換

せっかくNC-A56を分解してミル周りを清掃したので、なかなか交換しない活性炭フィルターと、ガラス容器のフタに付いているフィルターを交換することにした。

私は、「こういうある程度使ったら交換しましょうね系」のものは、交換が苦手だ。
どうしても「まだ使えるのでは?」という貧乏根性が出てしまうのである。

良い機会なので、交換しておいた。そんなに高いものじゃないし。じゃぁ定期的に交換しろよって感じですが、苦手なのです。

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あとは、話が若干逸れるが、NC-A56で金属フィルターを使用できるように改造したりもしているので、気が向いたらこちらのエントリーもどうぞ↓

楽しいコーヒーライフを!

コメント

  1. タカちゃん より:

    丁寧な解説ありがとうございます。
    私のNC-A56も購入後4年を経過して音が気になったのでこのサイトを参考にブラシ接点を清掃してみました。
    音は、ヴヴヴヴガリガリ・・・という感じで回転が上がりにくい様子だったので最初はグラインダーの刃の問題かと思っていました。清掃組立後は購入当初と同じくスイッチを入れるとすぐにウィ~ンとモータ回転音がします。(特に静かになった印象はありませんが、回転がスムーズになったのは明らかです。)

    清掃にはKure 5-56を使い、接点復活剤で仕上げをしました。でも使用した綿棒は最後まで黒く汚れていたので、仕上げと言うよりキリが無いので止めたって感じです。

    寿命が延びたと思うので貴殿に見習い、フィルタも交換、クエン酸を使ったタンク清掃も行いあと3年くらいは使うつもりです。
    ありがとうございました。

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