シートポストをカーボンに変更したい
ピストバイクのシートポストをカーボンに変更したのでレポートしようと思う。
変更前のシートポストは、既製品に付属していたアルミ製のものだった。
まぁ、既製品に付属しているのは、コスト削減のために、大概はあまり良い部品ではないですよね。
純正のアルミ素材のシートポストをフレームから抜き出してみると、かなり錆びてしまっている。
(汚い画像で恐縮だ)
重さを測ってみると、「302g」だった。
シートポストにしては、思ったよりもなかなか優秀な数字だ。
それほど重たいというわけでもなく、そこそこ優秀だ。
カーボン製のシートポストへ変更
カーボン製の自転車(ロードバイク、クロスバイク等)部品は、カーボンというその軽量性、及び、その堅牢性から、とても高価なものだ。
しかし、今や中国ががんばってくれているおかげで、格安で購入できる。
カーボンのシートポストが、なんと3千円ちょっとくらいの価格で手に入るのである。
有り難い時代になったものだ。
RXL SLという中国製の製品を購入することにした。
中国製というと、少し敬遠しがちだが、それなりに評判の良いメーカーだ。
中国製なので、「ほんとにカーボン素材かよ?」とちょっと疑ってしまう。
ということで、重さを計測してみた。
なんと「222g」だ。
交換前のアルミ製のシートポストと比較すると、「80g」も軽量化ができた。
有り難い!
カーボン製シートポストの乗り心地
カーボン製のシートポストに変更した訳だが、肝心の乗り心地はと言うと、かなり良い。
80gの軽量化で、「軽くなったか?」と言われると、あまり体感の違いが無いのが正直なところだ。
一方で、乗り心地はと言えば、素材の違いだろうか、振動の吸収性が向上したように思う。
街中を走っていて、お尻周りが楽になった。
アルミ素材と比較して、カーボン素材の方が、弾性があるので、ショック吸収をしてくれる。
その効果が現れたように思う。
ステムをカーボン素材にした際にも、ショック吸収効果は若干体感できたが、シートポストの方がカーボン素材への変更効果を体感しやすいように思う。
お尻の体重がかかるパーツだからだろう。
また、2ボルトのシートポストに変更したので、サドルの角度を変更しやすく、座りやすくもなった。
一方で、2ボルトのシートポストは、その設定の柔軟性と引き換えに、取り付けが面倒だ。
一方のネジを締めたら、もう一方のネジが緩んで、角度も変わり…といった具合に、結構角度調整が難しい。
カーボン製シートポストの長さをカット
購入したカーボン製のシートポストは、かなりの長さだ。
こんなに足が長い人はこの世にいるのだろうか?というくらいに長い。
という訳で、ノコギリで余計な部分をカットすることにした。
(アルアルなカスタム軽量化ですね)
クロモリのフレームの内側が錆びてしまっていたせいで、カーボンのシートポストにも錆が移ってしまっている。
(シートポストが錆びているように見えるが、カーボンは錆びないので、フレームの錆が移ってしまっただけだ。中国製のカーボンだから錆びるんじゃないか?という声が聞こえてきそうなので、一応予防線を張っておく笑)
カーボン素材は、実はアルミ素材よりも硬い。
なので、金属をカットするための金鋸があると良い。
ただ、わざわざシートポストをカットするためにノコギリを買うのも面倒なので、私はアウドドア用の木を切るためのノコギリを使うことにした。
(後述するが、木を切断する用のノコギリでも何の問題もなく、切断することができた。ノコギリの刃が痛むこともなかった)
また、シートポストを固定するために、ソーガイド(クランプ、万力のパイプ形状用)もあると便利だ。
これまた、私はわざわざソーガイドを購入するのは面倒だったので、シートポストをケツに挟んで固定してノコギリをギコギコした。
ギコギコギコギコ
ものの5分くらいで、簡単に切断することができた。
切断面に、目印かつ傷防止のために、マスキングテープを貼っておくと良い。
Web記事を徘徊していると、カーボンのシートポストを切るのはけっこうたいへん、筋肉痛になると書かれているのをよく目にしたが、全然そんなことはない。
簡単に切ることができた。
ちなみに、フレームに10cmくらいは入っておく必要があるので、あまり長く切りすぎないように注意するとよいだろう。
カットしたシートポストは、「39g」だ。
こんなに簡単に、39gもの軽量化が実現した。
このシートポストは 222g だったので、カットした 39g を減算して、183g になった訳である。
交換前のアルミ素材の 302g シートポストと比較すると、119g も軽量化できたことになる。
素晴らしい!
カーボンの切断面は、カーボン樹脂が解けてこないように、アロンアルファ等の瞬間接着剤で固定化しておくと良いらしい。
ただ、私は後述するが、ラッカースプレーで塗装することにしたので、この接着剤で固着する工程はスキップした。
シートポストをラッカースプレーで塗装する
私が購入した中華製のカーボンシートポストは、レーシングっぽい派手な塗装がしてあり、言葉を選ばずに言うと、ちょっとダサい。
このちょいダサ感がずっと気になっていた。
カーボンシートポストをカットした機会に、せっかくなので、ラッカースプレーで塗装することにした。
塗装に使用したのは、アサヒペンのラッカースプレーで(マットブラック:艶消し黒色)だ。
このラッカースプレーは神だ。
車のホイールの塗装に使ったのだが、純正品か!?と思うくらいにキレイに塗装することができた。
しかも、2年が経過した今でも全く塗装がハゲる気配がない。
(気が向いたら、こちらのエントリーを参照ください)
このアサヒペンのラッカースプレーの残りが余っていたので、これで塗装することにした。
まずは、脱脂を行う必要がある。
シリコンオフを塗布するか、キッチン用の中性洗剤でよ〜く洗って、脂分を洗い流す。
よ〜〜く洗った後、乾燥させて、いざラッカー塗装だ!
1回目は、薄く塗布する。
なるべく薄く塗布し、後から何度も塗り重ねるのが、キレイに仕上げるコツだ。
だいたい3回くらいラッカースプレーで塗布すればOKだ。
バチっと乾燥したら、こんな感じ。
素人塗装とは思えないくらい、キレイに仕上がってないですか?
そうでもないですか?あぁ、そうですか。
アサヒペンのラッカースプレーの中でも、マットブラックはキレイに仕上がりやすいので、オススメだ。
サドルを取り付けると、こんな感じだ。
カーボン製っぽく無くなってしまったが、ちゃんとカーボン製なのでOKだ。
精神衛生が保たれればよいのだ。
そして、いよいよ、カット&塗装したシートポストを取り付け。
やはり、シートポストが無地の黒になると、締まりますね。
シートポストがカラフルだったことで、安っぽい仕上がりになってしまっていたが、シートポストをマッドブラックにすることで、シックな仕上がりにすることができた。
ちなみに、言い忘れたが、シートポストをカットすることは、異音対策にも効果的なのである。
シートポストがムダに長いと、座って負荷をかけた際に、フレームとシートポストが湾曲して、互いに当たって鑑賞してしまい、ギシッといった音を鳴らしてしまう。
実際、私のピストバイクも、シート近辺に錆防止のためにオイルを注した後、この異音に悩まされていた。
シートポストをカットすることで、見事に異音が消えた!
軽くもなったし、嬉しい!
シートポストをカットして軽量化した事による乗り心地の変化だが、正直に言うと、あまり体感することはできなかった。
ただ、若干ショック吸収性は向上したように思う。
フレームとシートポストが長い距離鑑賞していたのが無くなったことに起因するのだろうか。
ともあれ、異音が解消したのが嬉しい。
あと、塗装により、自分好みの見た目にすることができたのも嬉しい。
世界に一つだけのカスタム自転車が手に入った!
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