自転車(ピストバイク)のハンドルをトラックドロップからロードドロップに変更した話

私のピストバイクは、レディーメイドの製品を購入したので、ハンドルはデフォルトで付属してきた。
その付属してきたハンドルは、トラックドロップだった。そのトラックドロップを長らく使用してきた。

いわゆる、トラックハンドル(トラックドロップ、通称:トラハン)という、競輪で使用されるようなハンドルですね。

ドロップハンドル
ドロップハンドル

トラックドロップは、競輪などの競技で使用することを前提としたハンドルなので、下側のハンドル(通称:下ハン)のみを握ることを想定したハンドルだ。

トラックドロップの下側ハンドルは深く、大きく前傾姿勢となる特徴がある。競技では、極力空気抵抗を減らしたいからだ。そのため、信号がない一本道などでは、空気抵抗を極力減らしてぶっ飛ばすことができる。

しかし、街乗りではどうだろうか。
極度の前傾姿勢なので、ほとんど前が見えないような視野の狭さで危険だし、下側ハンドルからブレーキポジションまでは遠いので、急に止まれないという危険もある。

ブレーキポジションという意味で言うと、横方向のハンドルは湾曲しているので、ブレーキポジションでハンドルを握りづらいという特徴もある。
街乗りでは、いつなにが飛び出してくるか分からないので、ブレーキに手を添えて走ることも多いので、この湾曲した横方向のハンドルを握り続けることになるが、力が入らず、たいそう乗りづらい訳である。

一方で、トラックドロップのハンドルはそのフォルムの美しさから、見た目重視という観点では素晴らしいものがある。

トラックドロップが付いているピストを見ると、「あぁ、かっこいいなぁ」と惚れ惚れするものである。
「オシャレはガマン」というこいう言葉もあるが、ちょっとそれっぽい。

しかし、自転車については、公道を走るので、危険も伴い、最悪の場合は人に危害を加える可能性だってある。
安全面は大切にしたい。

また、最近はトラックドロップで乗っていると、腰が痛くなるようになってきた。
ブレーキポジションでは、ハンドルが握りづらいので、身体を支えられず、腰に負担がかかるようだ。

ハンドルをトラックドロップからロードドロップへ交換

そういう訳で、トラックドロップのハンドルから、ロードドロップのハンドルに交換することにした。


メルカリを徘徊していると、キャノンデール(Cannondale)の完成車から取り外したC4グレードのロードドロップのハンドルが格安で売られているのを発見。

とりあえず、物は試しということで、これをポチった。

トラックドロップのハンドル

さすがはキャノンデール、良い品質だ。マッドブラックな感じの質感が良い。

横幅は420mmで、芯芯サイズは400mmだ。

素材はアルミで、軽量だ。
秤(はかり)で重さを量ってみると320gだった。

ずっと使ってきたトラックドロップのハンドルもアルミ素材で、重さは400gだった。

80g の軽量化を実現できた。

ハンドルの 80g の微小な差分は、おそらく体感できないだろうが、精神衛生上は気持ちが良い。

キャノンデールのハンドルは、C1〜C4のグレードがあり、若番であるC1グレードが最も高価で軽量となる。
このハンドルは、C4グレードであるが、全く問題ない。

キャノンデールC4ロードドロップ

ステム接合部の直径は 31.8mmだ。

新しく購入したカーボン製のステムは、ちょうど31.8mmに対応しているので、バッチリだ。
(これまでは、ハンドルの直径が小さかったため、わざわざアダプタを噛ませるという微妙なことをしてきたので、これをシンプルに接合できるようになってhappyだ)

私はメルカリで購入したが、実はAmazonなどで格安でアルミのロードドロップのハンドルが販売されていることに気づいた。

こっちで新品を購入しても良かったかもしれない。

またまたこれに加えて、カーボン素材のエアロモデルもけっこう安価に売られている!

うーんこれを買えばよかった!!!と後になって少し後悔。

トラックドロップからロードドロップへの交換についての感想

こんな感じで、バチッと装着できた。

簡単ですね。

最高ですね。


実は、トラックドロップよりもロードドロップの方がカッコよいかもしれない。

ロードドロップへ変更

ステムとの接合部が、31.8mmと太めなので、LEDライトが取り付けられなかった

仕方がないので、フロントフォークにピタッとLEDライトを付けておいた。
実は、この方が邪魔にならずに良いかもしれない(結果オーライ)。

また、ブレーキレバーの取り付け場所が、かなり制約されるので気をつけた方が良いだろう。
ステムとの接合部の直径が太いと、ブレーキレバーの対応径が小さいと、入らない。
そうなると、ドロープ型ハンドルは、ドロップ部分があるので、あまり外側に取り付けることもできない。ということで、ちゃんとブレーキが収まるか不安なときは、直径が小さいハンドルを購入した方が安全だ。

バーテープを巻いた


次に、「バーテープを巻くか」問題についてだ。

ピストは、見た目重視をすることが多い気がするので、バーテープを巻いていない人も多いのではないだろうか。

ということで、私もしばらくバーテープを巻かずに乗ってみた。
だが、「デメリットありすぎ!」と気づいてしまい、バーテープを巻くことにした。

【バーテープを巻かないデメリット(裸派)】
・冬にハンドルが鬼のように冷たくて、手が一瞬で氷る
・夏に手汗でめちゃくちゃハンドルが滑る
・クッションが無いので、握っている手が痛くなる
・駐輪する時に気をつけないと、すぐハンドルに傷がつく


バーテープは千円も出せば上等なものを購入できる。

巻き方は簡単!

【バーテープの巻き方】
(1)エンド(ドロップの下ハンドル)側から巻き始める。この時、1/2 〜 1/3ほどバーテープをはみ出させておく(後でエンドキャップを使って、ハンドルの筒の内側に余ったバーテープを入れ込むため)。

(2)内から外(下から上)に向かって巻いていく。だいたい、1/3くらいが重なるように巻くと良い。

(3)3周くらい巻いたところで、エンドキャップをはめる。(ハンドルの筒の内側に余ったバーテープを入れ込みながら、エンドキャップをはめる)

(4)最後まで巻ききったら、都合の良いところで、バーテープを斜めにハサミ等で切断する。

(5)終端を、ビニールテープ等でぐるぐる巻きにして留めて終わり!(この時、ビニールテープはバーテープの上から巻くと良い、そしてビニールテープの切断面はハンドルの下に来るようにすると美しい)



ド素人でも、まぁこんな感じで簡単にバーテープを巻けます。

バーテープを巻き終えたロードドロップ

見た目は若干モッサリしますが、凄まじく快適になります。

このハンドル、こんなに握りやすかったのか!!!という具合に。

トラックドロップとロードドロップの比較

トラックドロップから、ロードドロップに交換した訳だが、乗り心地のレポートを書くのを忘れていた。
という訳で、良い点悪い点を書いていこうと思う。

【ロードドロップの方が良い点】
・圧倒的に持ちやすい!!

自分の肩幅と同じ広さで、上側ハンドルを握ることができるので、街乗り時にブレーキに手を添えながら走行できて、とっても快適。
自分のピストバイクは、こんなに乗りやすかったのか!と感動するくらいに変わった

・下側ハンドルが浅いので、極端な前傾姿勢にならないので、視野を広く取りやすく、また身体に負担がかかりづらい。
やはり、競輪選手じゃない限り、極端な前傾姿勢は無理がある。筋肉もそんなに付いていないし、身体に負担がかかるし、視線も下向きになるため、トラックドロップは安全性の観点で厳しい。浅めのドロップであるロードドロップは、下ハンを握っても、安定して走行できる。

【ロードドロップの方が悪い点】
・ブレーキレバーを握りづらい。

これは見落としていたデメリットなのだが、ロードドロップは、トラックドロップと異なり、ドロップしている部分が直角に下に落ちるような形状をしており、ここがブレーキレバーと競合してしまう。そのため、ブレーキレバーを握りづらくなってしまう。
ロードバイクでよく使われるカマキリの鎌のようなブレーキレバーだと、そのような不都合は出ないが、横棒に取り付けるブレーキレバーは、空間的に競合しないか事前に確認しておくと良い。
ステムとの接合部分の直径が小さいハンドルを買えば、ブレーキレバーを中心近くに配置することができるので、このような競合は発生しない。
(私は、ステムとの接合部が太めのハンドルを選んだので、ブレーキレバーを外側に設置しなければならくなり、ドロップ部分と競合しやすくなった訳だ)


ブレーキレバーが多少握りづらい問題はあるが、総じてトラックドロップからロードドロップに変更して良かった

めちゃくちゃ街乗りしやすくなった

オマケだが、腰が痛いのも治った!

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