車内を静音化したい
車内は静かであることに超したことはない。
「静かな車内で、良い音楽に感動する」「オーディオの良い音に酔いしれる」「ささやき声で女を口説く」… メリットを挙げだしたらキリがない。
デッドニングにより、車内を静音化できることをご存知だろうか。
実際にデッドニングに挑戦して、車内の静音化効果をレポートすることにしたい。
ちなみに、私の車は ハリアー 350GL プレミアムパッケージという車で、セルシオ並に車内は静かであると評判があるので、デッドニングの効果は体感しづらいらしい。
軽自動車や、コンパクトカーなどは、デッドニングの効果が如実に出るらしい。
デッドニングの効果サマリ
これまで挑戦したデッドニングの効果は以下のとおりだ。
[デッドニングによる静音効果一覧]
(1)Aピラーのデッドニング(静音効果★★★★☆)
(2)フロントタイヤハウス(ボンネット側)のデッドニング(静音効果★★☆☆☆)
(3)フロントドアのデッドニング(静音効果★★☆☆☆)
(4)トランクルームのデッドニング(静音効果★★★★☆)
(5)バックドアのデッドニング(静音効果★★★★☆)
オススメは、(1)Aピラーのデッドニングと(4)トランクルームのデッドニングと(5)バックドアのデッドニングだ。
これら2つは、時間もかからない割に、効果を確実に体感できるのでオススメ。
(2)フロントタイヤハウスのデッドニングも、ものの15分くらいでできてしまうので、やっておいて良いのではないだろうか。
(3)フロントドアのデッドニングは、たいそう時間がかかるが、オーディオの音質向上には効果抜群なので、やっておいて良いのではないだろうか。
ということで、結局全部やっちまえば良いと思う。
どうせ、デッドニングに興味があるということは、あなた暇でしょ?ってな訳である。
(1)Aピラーのデッドニング
Aピラーとは、運転席と助手席のすぐ横にある、フロントガラスとフロントドアの間にあるピラーだ。
車にはかなり大きな空気抵抗がかかる。
この際に、このフロントガラスのサイド部で風切り音が発生し、Aピラーを伝って車内に入ってくる。
実は、この部分は、静音化においてとても重要な部分なのだ。
まず、内張り剥がしを差し込んでバコっと簡単に外す。
ここに、シンサレートという吸音材を入れるだけ。
シンサレートを、適当なサイズにハサミでちょきちょきと切る。
Aピラーの間に、シンサレートを滑り込ませる。
たったこれだけだ。
ちなみに、私のハリアーは、Aピラーを外すと、内張りを留めているクリップを交換しないといけない場合が多いらしく、Aピラーを外さず、浮かせるだけにした。
本当は、Aピラーをちゃんと外して、穴の空いたところに、アルミテープなどで穴埋めをした方が効果は高い。
Aピラーのデッドニング効果
・高速道路で100km/h以上のスピードを出したときの風切り音が小さくなった
・ロードノイズは、「ちょっと小さくなったかな?」という感じ
とても簡単なのに、驚くほど静音効果が高いカスタムだ。
Aピラーは人間の耳に近いところにあるので、効果が大きく感じられるようだ。
(2)フロントタイヤハウスのデッドニング
タイヤハウスはデッドニングの効果が高い。なぜなら、タイヤを伝ってやってくるロードノイズの影響をモロに受けるところだからだ。
本格的にタイヤハウスのデッドニングをしようとすると、ジャッキアップして、タイヤを外して、タイヤ側のハウジングに静音ラバースプレーを噴射したりすると効果が高いようだが、タイヤを外すのはたいそう手間がかかるので、今回はお手軽に実現することにした。
ボンネットを開けると、タイヤハウスの一部にアクセスできる。
ここに、制振シートを貼るのだ。
助手席側に、こんな風に。
運転席側も、こんな風に。
さすがに、タイヤハウスは分厚い鉄素材が使われているようで、コンコン叩いても、制振シートを貼る前から、あまり振動しないようになっていた。
「さらに強化」という位置づけで、制振シートを貼りまくる訳だ。
制振シートを貼った後に、コンコン叩くと、少し振動が抑えられて低い音になっていることが確認できた。
(制振シートは、コンコン叩いて軽い音がするところに貼ると、効果を体感しやすい。)
重たい素材を貼り付けることで、振動が抑えられるという仕組みで、静音効果が期待できる。
フロントタイヤハウスのデッドニング効果
・ロードノイズは、「ちょっと小さくなったかな?」という感じ
・高速道路の継ぎ目を走る際に、「ダダン」という感じの音が、「ドドン」という低いマイルドな感じに変わった
(3)フロントドアのデッドニング
フロントドアのデッドニングは、オーディオの音質向上でとても有名な手法だ。
詳しい手順や、オーディオの観点での効果は、下記のエントリに書いたので、見てほしい。
フロントドアのデッドニング効果
・風切り音は変わらず
・ロードノイズは、「ちょっと小さくなったかな?」という感じ(あんまり変わらない)
オーディオの音質向上の効果は絶大だ。音が澄み渡り、低音の量感も増して、純正スピーカーでも十分に良い音が鳴る。
ハリアーは、もともと内張りにニードルフェルトがふんだんに使われているので、静音効果はあまり出なかったようだが、軽自動車などでは、静音効果が絶大らしい。
(4)トランクルームのデッドニング
トランクルームもデッドニングの効果が高い場所だ。
トランクルームの内張りなどを剥がす方法は、下記のエントリで書いたので見てほしい。
ドノーマルの状態でも、一応制振剤が貼ってあった。
さすがハリアー。
ここのあいたスペースをコンコン叩いて、軽いスカスカしている部分を探して、制振シートを貼っていく。
タイヤハウスの上や近くは、念入りに制振シートを貼ると、ロードノイズが低減されてgood。
制振シートを貼った上に、シンサレート(吸音材)を、両面テープで貼り付ける。
制振するだけでなく、シンサレート(吸音材)を張り巡らせることで、車内へのロードノイズ等の音の侵入を抑制することができる。
トランクルームのデッドニング効果
・ロードノイズが、小さくなった
(不思議なことに、後ろのタイヤ側からのロードノイズが小さくなったというようには感じず、車内全体の静音化が増したという印象だ)
・ロードノイズが小さくなったので、今度は風切り音が気になり始めるようになった
トランクルームのデッドニング効果は絶大だ。
トランクは、乗車席から遠いので、純正仕様ではあまり静音に気にかけていないので、デッドニングの効果が高く感じられるのだろう。
(5)バックドアのデッドニング
バックドアは、運転席からだいぶ遠いので、デッドニングの効果は薄いのでは?を思いがちだが、実は効果が高い。
その理由は2点で、そもそもバックドアはサービスホールが多く、穴が多くスカスカで音が入りやすいこと、及び、マフラーに近く排気音を防ぐことができるためである。
実際、バックドアの内張りを外すと、こんなに穴が空いている↓(これは右半分)。
ホームセンターで購入した、お馴染みのアルミテープで、ペタペタと穴を塞いでいく。
(フロントドア、後部座席ドアのデッドニングをこなしてきた身からすると、簡単な作業だ)
アルミテープで穴を塞いだ様子はこちら↓
バックランプや、テールランプのバルブを交換するための穴は、さすがにメンテナンス性を考えて、塞ぐのはSTOPした。このくらい穴があっても問題ないだろう。
(ライセンスランプ(ナンバープレートの証明)は、大きなサービスホールを埋めてしまったので、LEDが切れた時に、アルミテープを剥がす必要がある。だが、寿命が長いLEDなので、廃車になるまで交換することはないだろう)
左半分も、同様にアルミテープで穴を塞いでいく。beforeはこんな感じに穴が空いている↓。
サービスホールの中の鉄板は、もう外側ボディーとなっている。バックドアは、外界ととても近いので音の侵入が容易いことが見て取れる。
アルミテープで塞いだ後はこちら↓
誤って、内張りを留めるための小さな穴も塞いでしまったので、内張りを戻す時に「プチッ」と音がした笑
バックドアは、運転席から遠いので、あまり効果はないだろうとナメていたが、かなり静かになった。効果は高い。
横や後続車が走っている音がほとんど聞こえなくなり、マフラーからの排気音も聞こえなくなった。
あまりに静かになったので、後ろからの救急車の音などに気づきづらくなったのがデメリットだ。そのくらい静かになった。
デッドニングによる車内の静音化で、長時間運転しても疲れにくくなった。
やはり、車内が静かであることは大切なんだと思う。
時間があれば、床、天井などもデッドニングに挑戦してみたいと思う。
番外編だが、アルミテープチューニングというのをご存知だろうか。
トヨタが特許を取得した技術らしいが、アルミテープを貼ることで、静電気を逃す効果があるらしい。
どこまで本当なのかは眉唾ものだが、アルミテープが大量に余ったので、物は試しで貼ってみることにした。
オーディオの音質向上に良いと言われているヒューズボックスにペタペタ↓
静電気を除去することで、空気抵抗を除去できると言われている部分などなど↓
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