ツイーターの交換
カーオーディオの音質を手っ取り早く向上させる方法はスピーカーの交換だ。
フロントドアのスピーカーを交換した(下記エントリー)後、高音域のショボさが耳につくようになってしまい、ツイーターを交換することに。
私の車ハリアー30系(350G Lパッケージ)の純正ツイーターはこんなものだ↓。
割としっかりしたマグネットが付いており、8Ω 8Wというスペックだ。
けっこうズッシリと重いツイーターだ。ツイーターというより、スコーカーかな?
「86180-48180」という型番を調べると、モノタロウで 5,600円 で売られている。実は割と悪くないツイーターのようだ。
交換するツイーター TS-T77
カロッツェリア TS-T77 (定価は 14,700円)が、メルカリで破格で売られていたので、思わずポチってしまった。
TS-T77の仕様はこんな感じ↓
スピーカー構成 2.7cmスーパーワイドレンジ&ロータリートゥイーター(ハイブリッドドームタイプ) 瞬間最大入力 180W(4Ω換算値) 定格入力 50W(4Ω換算値) 再生周波数帯域 2,000~70,000Hz 出力音圧レベル 90dB インピーダンス 8Ω(ネットワーク付) コード長 2m 質量(1個) 0.15kg 外形寸法 φ44(W)×55(H)×51(D)mm
ツイーターのコーンに、2種類の素材を使っていて、70kHzまでの超高音域再生を実現していて、可聴域である20kHzあたりは、楽勝に再生できるらしい。
スピーカーケーブルは、OFC(無酸素銅)ケーブルが使われており伝送ロスを大幅に低減しているらしい。
安いエントリーモデルと違い、ミドルクラスのツイーターで、webではけっこう評判が良い。
ツイーターの交換
車の説明書には、「Aピラーを外す」→「ツイーターカバーを外す」という手順が書かれている。
しかし、Aピラーは特殊なクリップで留められており、先の曲がったペンチなどが必要で、外すのがたいへんだ。
実は、Aピラーを外さなくても、カバーは外すことができる。↓写真の左下の凹んだ溝のところに、マイナスドライバーを突っ込んで、テコの原理で持ち上げれば、簡単に外れる。
こういうクリップで留まっているだけ↓
純正ツイーターとご対面↓
10mmナットで留まっているので、これを外すだけで、ツイーターを外すことができる。
配線は、4極のカプラーで接続されている。カプラーは奥の留め具1箇所を押しながら引っ張ると外れる↓
ツイーターを外すと、こんな感じにスッポリ穴が空く↓
ハイパスフィルター(パッシブネットワーク)の作成
TS-T77には、ネットワークが付属している。
だが、メルカリで購入したTS-T77には、ネットワークが付属していなかったので、自分でパッシブネットワークを組むことにした。
ツイーターに低音域の信号が入らないように、キャパシタ(コンデンサ)を直列に接続し、ハイパスフィルターを作る。
ツイーターの再生可能域は2kHz〜70kHzなので、4kHzくらいをカットオフ周波数にするとちょうどよい。
(ツイーターとミッドウーファーの境界周波数は、だいたい4kHzであることが、オーディオ界の常識だ)
ツイーターのインピーダンスは8Ω、カットオフ周波数を 4kHz にしたいので、4.7uFの容量のコンデンサを使えば、ちょうどよい。
厳密には、このセッティングだと、カットオフ周波数は 4.2kHz になる。
ということで、たまたま家にあったバイポーラ型コンデンサ(無極性)で音質が良い、ニチコン MUSE ES 4.7uF (50V) を使用することに。
直列に入るコンデンサなので、音質への影響が大きい。
高周波特性の良い、シズキのフィルムコンデンサなどもオススメ↓
こんな感じで、カプラーとツイーターの間にサクッとハンダ付けして、熱収縮チューブで包んで絶縁した。
ちなみに、カロッツェリアのツイーターの配線コードの極性は、「黒いラインが入っている方がマイナス」だ。
(もう一つの判別の仕方は、ギボシ端子のメス側がマイナス)
ハイパスフィルターのコンデンサは、プラス側/マイナス側のどちらに付けても良い。
(音は、交流成分の信号なので)
純正ツイーターには、マイナス側にコンデンサが付いていた。私も、配線の長さの都合でマイナス側にコンデンサを付けた。
社外ツイーターの設置
さて、いよいよ設置していく。
カプラーにつなぐだけだ。
余った配線は、結束バンドで束ねる。車の振動でケーブルが車体にあたってノイズが載らないように、100円均一で買った靴下でケーブルを包んでおいた。
設置完了
ボンネットに直接両面テープを貼ると、剥がす時にボンネットを傷つけそうで怖いので、ツイーターカバーのアミアミの上に両面テープで付けることにした。
Aピラーに埋め込んでも良かったのだが、一旦簡単に両面テープで設置。
ツイーターは小さいので、四隅に設置しても、運転の視界の邪魔にならない。
助手席側はこんな感じ↓
ツイーター交換後の音質
オッタマゲタ!なぜもっと早くツイーターを交換しなかったのだろう。
純正ツイーターは、そのマグネットのサイズから、けっこう良い品質だと思いこんでいたが、カロッツェリアのTS-T77に交換すると、純正はカスだったことに気づいてしまった。
【音の変化】
高音域 | ベールを2枚ほど剥がしたくらいクリアになった。これまでの高音はいかに濁っていたことか。 音の輪郭がハッキリし、細かい音も聴き分けられるようになった。 ギターの音の艶、女性ボーカルの声の艶、鈴の音の涼しさなど、ウットリする音になった。 パワフルなツイーターにすることで、シャリシャリ感が出るかと恐れていたが、全然問題なかった。 |
低音域 | ツイーターを交換したので、低音域には変化はないだろうと思っていたが、トコロガドッコイ! 高音域がスッキリしたおかげか、ボリュームを上げても煩くなくなり、相対的に低音の迫力が増した。また、高音域のスピード感が向上した恩恵か、低音にも指向性があるように感じられるようになった(ベース音も前から出てくるような錯覚を覚える)。 |
全体 | 全体的に圧倒的に解像度が増した。そのお陰か、ステレオ感が増した。 ライブで眼の前で歌ってくれているような音場。定位が向上。 ボリュームは上げるようになったのに、聴き疲れしなくなった。 |
実は、フロントドアのミッドウーファーの交換よりも前に、ツイーターを交換する方が、音質向上の効果が高いかもしれない。
しかも、カロッツェリアやKENWOODのツイーターは、かなり安く売られている。コストパフォマンスの高いカスタムだ。
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